ページの先頭です。

本文へ移動する。

総合職

[生産技術] 製造環境をより良くすることで
安全を守り、品質を高めていく。 渋川工場 生産技術部 2016年入社
工学部応用科学科卒

大学時代は高分子有機化学を専攻。ポリマーの合成などを研究していた。アカペラサークルでも活動しており、ボイスパーカッションを担当。今は休みになると、好きなゲームに没頭する時間を楽しみにしている。

化学以外の技術にも知見を広げていく。

大学時代、飲食店のアルバイトを通して効率よく仕事を終わらせる方法を編み出すのに面白みを感じていた私は、開発系の仕事よりは製造を改善していく生産技術職が性格に合っていると思っていました。就職活動では専攻の有機化学の知識が活きる化学メーカーの生産技術系の仕事を志望。最終的にKDKを選んだのは、社風の良さの一言に尽きます。選考中、人事に要望をするとOB訪問や工場見学の機会を設けてくれて、新卒を手厚く歓迎してくれる空気が伝わってきた点に大きく魅かれるものがありました。
志望通り、生産技術部に配属されてからは、フッ素系ガスの各種製造設備の設計や試運転などに取り組んでいます。主に見ているのは、運転制御に関わる計装機器や監視システムなど。フッ素系ガスの製造装置は分散制御システム(DCS)で自動化されており、装置内の圧力や温度、流量、液面といった情報は、その場に取り付けられた計器を経由して監視システム側にデータが送られ、バルブ一つの開け閉めも遠隔操作で対応可能となっています。その設計に取り組んでいるのですが、機械や電気の技術が欠かせないだけに化学出身の私にとってみれば文字通りわからないことだらけでした。
配属直後には粉もの原料の自動搬送設備を設計することになり、さすがに躊躇させられてばかりでした。それでも上司は私を成長させる目的で任せてくれており、周囲の人の助けを借りながら設計を形にしていくことで、この仕事の土台となるものを築き上げていくことができました。

新規設備や運搬容器など、多角的な開発に挑む。

2年目からはフッ素ガスの新規設備を試運転することとなり、その経験を元に新規設備を設計することになりました。一つの製造工程を作るには、設備や制御、土建など、複数の担当部門と調整しながら進めていく必要があります。このときは製造ルールや必要な圧力、温度などを決定するために関係者と何度も議論を繰り返しました。更にフッ素系ガスは高圧ガス保安法で規制されているため、法律面も考慮する必要があるのが難しい点でした。多角的に調整をかけて運転方法を確立するまでに要した時間は1年半。長期にわたる設計や試運転の中で、実に多くの物事を吸収することができたプロジェクトとなりました。
その後は、フッ素系ガスを運搬するための容器開発も担当。腐食性があるフッ素系ガスですから、ボンベやバルブの材質一つからこだわる必要があるため、容器メーカーと相談しながら3年がかりで今も検討を重ねています。容器のことはほぼ門外漢。しかも海外に出荷されるだけに船舶貿易の国際規約なども参照する必要があり、慣れない英語の文書を読み解いたりもしました。おかげで今までにない新しい角度の知識が身に付いた一件となりました。

製造現場の喜びの声が励みになる。

最近は原点に戻り、DCS関係の設計を中心に手掛けています。これまでは人の手を借りていた製造装置が自動化されることで、手間のかかる工程が省略され、現場から「楽になったよ」との言葉をもらえたときは、非常に嬉しい思いに包まれます。現在は一つの製品だけのDCSに携わっていますが、これを他製品に横展開していくのが当面の目標。その際には設計から試運転までを一人で仕切って実現できるようになりたいですね。3年後を目途に任せられるレベルに到達するのを目指しながら自分を高めていくつもりです。
最近は後輩も入り始め、人に教える側に回りつつあります。私がここまでやってこられたのは、質問をするとプラスαのことまで深く教えてくれた先輩たちのおかげ。今度は私が学んできたことをしっかりと後輩に伝えられるようになりたいと思っています。

“やりたい”を素直に表現しよう。

経験が浅くてもどんどん任せてくれる会社なので、積極的に自分の思いを発信した人に向いている職場だと思います。新しい知識が必要になったとき、一つ一つ丁寧に追究していく姿勢を忘れないで学び続けてほしいですね。