SUSTAINABILITY

当社は、国連環境開発会議において採択されたアジェンダ21「持続可能な開発のための人類の行動計画」に賛同し、化学物質の総合安全対策を実行し、改善を図る自主的活動「レスポンシブル・ケア」(RC活動)を推進しています。

企業活動に際して周辺地域や地球全体の環境に対して影響を及ぼさないよう配慮することは企業の責務であり、化学物質の開発から製造、流通、使用、最終消費を経て廃棄に至る全ライフサイクルにわたり、安全、健康、環境面の対策の実行と改善を図るための自主管理活動を実施してまいります。

RC基本理念

地球環境の保全が人類に課せられた共通の課題のひとつであることを認識し、企業活動に際して自己責任に基づき、製品の開発から製造・流通・使用を経て廃棄に至るまでの全ライフサイクルにわたり「環境・安全」の保全に配慮する。

RC基本方針

  • 1.「環境・安全」管理は環境保護、保安防災、労働安全衛生、化学製品安全、物流安全、国際取引安全について総合的に行う
  • 2.無事故・無災害の操業を目指し、地域と従業員の安全確保に努める
  • 3.省エネルギー、省資源、廃棄物等の削減に取り組む
  • 4.「環境・安全」に配慮した製品、製造プロセスの開発と製品の導入に努める
  • 5.「環境・安全」に関する法律等(法律・条令・協定)の遵守および法律レベルを上回る自主基準値の設定と遵守に取り組む
  • 6.物流安全、顧客の取り扱い安全を推進する
  • 7.「環境・安全」監査を実施する
  • 8.製品に関する「環境・安全」情報を収集し、従業員へ周知徹底し顧客へ提供する
  • 9.海外事業、技術移転、化学製品の国際取引において、環境の保護と安全の確保に配慮する
  • 10.「環境・安全」に関する取り組み内容および成果は、環境報告書などを通じて地域社会、投資家、関係団体など広く社会に公表し、リスクコミュニケーションに努める

RC推進体制

RC推進会議

社長を議長とし、下部委員会の委員長および社長任命の若干名にて組織されます。安全環境保安部が事務局となり、RC中長期・年度方針の策定や全社のRCに関する重要事項の審議・決定、下部3委員会の統括および推進、監査事項の審議・調整を行っています。

RC推進体制図

第9次RC行動目標 (2022年度~2024年度の3カ年計画)

第9次RC行動目標について、目標達成に向けて以下の方策を推進してまいりました。

  • 1無事故・無災害への対応
  • 5Sを基本とするPDCAサイクルの活用により安全対策を強化

  • 2省エネルギー対策
  • エネルギー多消費設備の原単位改善と余剰水素の有効利用を推進

  • 3産業廃棄物最終埋立処分量削減
  • リサイクル先の複数化および産業廃棄物の発生を抑制する原料原単位の改善

  • 4PRTR対象物質の排出削減
  • 排出量の増加している物質について原因を解析し対策を強化

  • 5温室効果ガスの排出削減
  • 高温暖化係数物質の排出削減に向けた細かな部分への対策および CO2排出抑制のために省電力対策を推進

温室効果ガスの削減

当社は電気分解により得られたフッ素および塩素等から様々な化合物を生産しており、電気分解を行うために電力を多量に消費していますが、2050年カーボンニュートラルの実現を目指し、エネルギー由来のCO2排出量を2030年度に2013年度比50%削減する目標に取り組んでいます。

当社では、2009年より除害設備を導入し、非エネルギー由来の温室効果ガス排出削減に取り組み大きな成果を上げ、2022年度には2013年度比で99.3%削減(CO2換算)しました。更に気候変動に対し積極的に取り組むため、エネルギー由来の温室効果ガスについても、排出削減に注力し、2022年度においては生産効率の改善を進めることでエネルギー由来の温室効果ガスの排出量を2013年度比で11.1%削減しました。その結果、温室効果ガス全体で86.0%削減(CO2換算)を達成しています。

温室効果ガスの除害設備

原材料購入から客先での使用、廃棄までのサプライチェーンを通じた温室効果ガスの排出量(Scope3)を算定しサプライチェーン全体での温室効果ガスの削減に取り組んでまいります。

再生可能エネルギーの利用拡大のため、非化石証書付き電力を購入し、工場内に太陽電池発電設備の導入計画も進めております。

第9次RC行動目標

  • 〔目標〕CO2換算温室効果ガスの排出量を2021年度比6%削減(1年ごとに2%削減)
  • 〔実績〕2022年度は2021年度比12.1%削減。(2013年度比86.0%削減)

非エネルギー由来の温室効果ガス排出実績

PFCs,HFCs,SF6の排出量

PFCs,HFCs,SF6の排出量グラフ

NF3の排出量

NF3の排出量グラフ

生産量当たりの消費エネルギー原単位の改善

電力多消費設備の改善や蒸気原単位削減などの積極的な活動を継続的に実施しており、2022年度は渋川工場では運転負荷を抑えた効率的な運転により原単位が改善し、水島工場では食塩電解設備の稼働率が大きく変動した影響でエネルギー原単位が悪化しました。

第9次RC行動目標

  • 〔目標〕工場生産量当たりの消費エネルギー量(原油換算)を2021年度比3%削減(1年毎に1%削減)
  • 〔実績〕2022年度の実績は2021年度比、渋川工場は1.3%削減、水島工場は0.5%増加。

エネルギー原単位の推移
(2021年度を100とした指標表示)

エネルギー原単位の推移