基本的な考え方
当社は、持続可能な社会の実現に向けて、自然資本――すなわち生物多様性、水資源、土壌、空気などの自然が提供する多様な恵み――の保全と持続可能な利用が、企業の長期的な成長と価値創造に不可欠であると認識しています。
とりわけ、化学品製造を基幹事業とする当社にとって、生態系や水環境などへの影響は経営上の重要なリスク・機会であると考えており、気候変動と同様に重要な課題と位置づけています。
これらの外部環境課題に対しては、ESG経営の一環として、他の重要課題と同様のガバナンス体制・リスク管理プロセスのもとで取り組んでおり、経営会議体等での定期的なレビューと意思決定を通じて対応を強化しています。
当社事業と自然資本との関係性の分析
当社では、従前から気候変動と事業の関係性について分析・開示に取り組んでおりますが、同様に重要課題と位置づけている自然資本と当社事業の関係性についても、体系的に把握、評価するための取り組みを開始しました。
自然資本関連の国際的な開示フレームワークであるTNFD(自然関連財務情報開示タスクフォース)1の提言に基づく取り組みとして、同枠組みが推奨する手法であるLEAPアプローチ2に沿って分析を進めています。
- 1 TNFD:Taskforce on Nature-related Financial Disclosures(自然関連財務情報開示タスクフォース)は、企業や金融機関向けの自然関連の開示枠組みを作成しているイニシアチブ
- 2 LEAPアプローチ:自然との接点、自然との依存関係、インパクト、リスク、機会など、自然関連課題の評価のための統合的なアプローチ
国内工場の取り組み
渋川工場では、渋川市の花であるあじさいなどの花や緑を育てることで地域の環境美化と地球温暖化防止に取り組む「渋川広域ものづくり協議会」の活動に参加しています。
2023年度は環境美化活動に7日間延べ25 名が参加しました。
そのほか、年2回開催される小野池あじさい公園に隣接する里山の保全活動と植樹活動への参加や、尾瀬保護財団、漁業組合への寄付などを通じ利根川の生物多様性確保の取り組みを支援しています。水島工場では岡山県内での植樹イベントなどを通じ、地域の生物多様性保全の取り組みに参加しています。
群馬県のホームページで渋川広域ものづくり協議会の活動が紹介されました。
